(photo & text Izumi)
地面から生える赤い角。長い年月を経て形成された奇岩群は、現実離れした風景を成していました。台地に降り注いだ雨が石灰質を溶かし作り上げた神秘的な地形に、驚きと感動をもらいました。
ディエゴ・スアレス
首都アンタナナリボから飛行機に乗って、マダガスカル最北部の都市ディエゴ・スアレスに着きました。飛行場の駐車場には古いフランス車が並んでいて、かわいらしい雰囲気です。ここから南東に 65 km 離れたところにレッドツィンギーがあります。車で向かいました。
赤色の大地が見えてきた
ついに緑と赤茶色のコントラストが美しい風景が見えてきました。ここからは車を降りてハイキングコースを歩きます。大地が雨で削られ、したの写真のように赤茶色の土が露出しています。赤茶色は鉄分の色で、それが石灰岩や砂岩と混じって独特な角が生まれます。ツィンギーとは「尖ったもの」を意味します。
いよいよツィンギーが見えてきました。崖の駆け上がりエッジに集中して角があるのが面白いです。
レッドツィンギーを歩く
ハイキングコースは1 時間くらいで 1 周できます。ツィンギーの間近まで行くことができます。夕日に照らされた姿はかっこいいですね。とても暑いのでこまめな水分補給が必要です。
すぐ横に立ってみるとこんな感じでした。人の背丈より大きいです。丘の上から見たときはまるで針のようで地獄を連想させましたが、近づいてみると丸みを帯びていて温かみを感じました。やや波打っているところがいいですね。壮大な海にいる気持ちになります。
レッドツィンギーの生き物
真っ赤な大地に蛍光グリーンのヤモリ。最強に目立つこの生き物は、グランディスヒルヤモリです。たくさんいました。こんなに敵に見つかってしまいそうなのに、堂々とそこら中を走り回っていました。とても不思議です。樹木や手すりにとまり、歩いてくる虫を食べていました。
背中のオレンジの斑点は個体によって違うようです。
細かい吸盤が並んだような手をしていますね。まん丸の目がかわいいです。
水に浸食されてできた地形ということもあり、夏でもちょくちょく水が流れている箇所があります。
そういうところの周囲にはカヤツリグサが生えていました。
撮影機材
世界的にも珍しい赤色の地表にでは石灰岩地形でした。ハイキングコースもあり歩きやすいところですのでせひ訪ねてみてください。私たちが訪れた際は他の観光客は誰もおらず、この雄大な景色を独り占めすることができました。ヒルヤモリは逃げないし、可愛いし、人工物のよう蛍光色をしていていつまでも見ていられます。
それではまた次回お会いしましょう。
撮影機材:Sony α7 IV, SIGMA 24-70mm F2.8, iPhone 14 Pro
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:ARICS TOURS 黒川さん
観察時期:2024年1月
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