(photo Chiaki, retouch & text Izumi)
天体観測
GWは高知県へ星を見に行きました。星仲間の友人や、家族みんなでわいわい楽しく観察しました。ちょうど蛍がとんでいて、地上の星と天空の星の両方楽しめました。蛍の方が1等星より明るいです。直前まで曇っていて不安でしたが、夜 9 時過ぎに晴れて写真を撮ることができました。
AZ-GTiという天体を自動導入してくれる架台を使用しました。天体を自分で探す手間が省けて、とても便利でした。PCやスマホからWi-Fi接続して、架台を操作できます。DSO(Deep Sky Object)初心者でも楽々です。
※導入:見たい天体を望遠鏡の視野に入れること。望遠鏡が高倍率になるほど、天体が暗いほど難易度が高くなります。
NGC7000 北アメリカ星雲
北アメリカ大陸に形が似ていることからこの名前が付きました。写真下部の黒い部分がメキシコ湾にそっくりです。カナダとアラスカは残念ながらありません。
ZWO Duo Band Filter を使用して撮影しました。このフィルターは 500 nm 付近と 656 nm 付近の光だけを通すナローバンドパスになっており、Hα 線が透過するようになっています。北アメリカ星雲の赤い光が強調されますね。
はくちょう座 γ 星 サドル周辺
写真のやや右側に緑色に写っているのが、はくちょう座γ星です。はくちょう座の交点にあたる星です。この星の周囲にはたくさんの散光星雲があるのですが、今回はすぐ横に存在するひと際目立つ散光星雲を撮ってみました。その形からバタフライ星雲と呼ばれています。1対の羽のように見えますね。
M8 ラグーン星雲
いて座の近くにあります。いて座は夏の星座として知られていますが、5月初めであれば、日付が変わるころに見ることができます。写真左側に写っているのが M8 ラグーン星雲、右側に写っている赤い星雲が M20 三裂星雲です。
NGC6992 網状星雲
はくちょう座 ε 星(はくちょうの翼にあたる星)の近くにある星雲です。超新星爆発によって飛散ったガスなどが見えています。写真の左下の方に飛んで行っているように見えます。実はこれと対になるNGC6960も存在しています。
おわりに
この日は午前4時くらいまで楽しみました。今年の GW は雨も多かったですが、この日は無事に晴れてよかったです。一緒に天体観測に行った Satsuki さんのブログも紹介しておきます。
撮影機材
冒頭にも書きましたが、自動導入できる AZ-GTi はとても便利です。それからSharp Cap Pro も非常に使いやすく、撮影中にリアルタイムにコンポジッド画像を確認することができ、失敗を減らすことができます。また Lightroom も最近進化しており、ひと昔前の Photoshop 並みのレタッチできます。また今度レタッチについて書きたいと思います。
鏡筒 | SV503 70ED F6 |
レデューサー | ケンコークローズアップレンズ No.4 (合成焦点距離:365mm) |
架台 | AZ-GTi |
センサ | ZWO ASI294MC |
フィルター | ZWO UV/IR cut, ZWO Duo Band Filter |
設定 | ゲイン390, ダーク減算, 露出 16 sec, 25 ~ 30スタック |
レタッチソフト | SharpCap Pro, Adobe Lightroom Classic |
コメント
[…] 今回の天体観測は、友人夫婦と、その繋がりでアマチュア天文家のシベットさんと一緒に行いました。シベットさんはもちろん、友人もプロ級の写真家ということもあり、心強い布陣です。 […]