コスタリカのハチドリ

(photo & text Izumi)

世界で最も生き物が豊かな国「コスタリカ」に行ってきました。
日本からアメリカを経由すること丸一日、コスタリカの首都サンホセに到着。そこから約1週間かけてコスタリカを車で巡りしました。100種類もの生き物と出会うことができ、本当に素晴らしい旅になりました。コスタリカの生き物たちを紹介していきます。また写真撮影の裏側、旅のノウハウなどもおいおいお伝え出来たらなと思ってます。

南北アメリカ大陸の鳥といえば、やはり「ハチドリ」でしょう。
1秒間に80回も羽ばたき、空中でホバリング(空中で止まること)しながら蜜を吸うという他の鳥にはない特技を持っています。心拍数も高く、多くのエネルギーを消費します。体はとても軽く、エネルギーをほとんど蓄えられません。そんなわけで一日中蜜を吸い続ける必要があります。蜜を吸い続けないと死んでしまう、なんとも不思議な鳥さんです。緑や青、赤銅色など色とりどりで美しく、またすばしっこく動くので見ていて本当に飽きません。ヘリコプターのようなホバリング音もかっこいいです。

ドウボウシハチドリ Coppery-headed Emerald

約900種いるコスタリカの鳥の中で、コスタリカ本土固有種の鳥はわずか3種。ドウボウシハチドリはそのうちの1種で、コスタリカでしか出会えないハチドリです。全長8cm, 体重3gと比較的小柄ですが、お腹がタマムシ色で頭が銅色でとても上品です。(コスタリカ中部で撮影)


ミドリボウシテリハチドリ(メス) Green-crowned Brilliant

コスタリカ中部の峠道を移動中、道の駅的なところで多くのミドリボウシテリハチドリを見ました。メスとオスで模様が違います。緑ベースの色に、メスは白色、オスは青色が入ります。


ミドリボウシテリハチドリ(オス) Green-crowned Brilliant


アオボウシモリハチドリ Crowned Woodnymph

写真はオス。青色のボディに緑色の前掛けをつけたような煌びやかなハチドリ。その見た目から様々なハチドリが集まる場所で容易に識別できます。メスは緑色の前掛けの部分が白いらしいですが、今回は見ることができませんでした。


ムラサキケンバネハチドリ Violet Sabrewing

全長15cm。今回見た中では最も大きいハチドリです。羽がサーベル(剣)のような形状であることから “Sabre wing”の名前がついています。写真はオス。気が強く人間に近いところまで出てくるのと、体が大きいのと、滞空時間が長いのと、ハチドリ写真の練習にはもってこいです。写真は1/2000秒でシャッターを切ってます。それでもブレやすいので羽が開いた瞬間を狙いましょう。


ユミハシハチドリ Long-billed Hermit

グアピレスで止まったネイチャーロッジに来ていたハチドリ。黄銅色をしており他のハチドリと比べて地味ですが、長く湾曲した嘴が特徴的です。ヘリコニアなどの細長い花の奥にある蜜を吸えるように進化したと言われています。


ハイバラエメラルドハチドリ Rufous-tailed Hummingbird

同じぐグアピレスのロッジで見たハチドリ。このロッジにはカエルやヘビを観察できる森と花がきれいな草木が植えられたお庭がありました。本種はお庭のお花に多く来ていました。ハチドリを撮影する際には、背景はのっぺりしたところを選ぶと良いです。ハチドリの体が小さいので、玉ボケに負けてしまってハチドリが目立たなくなってしまいます。


撮影機材

南北アメリカ大陸には、まだまだたくさんの種類のハチドリがいます。
日本には全くいない種類ですし、すごくかわいらしい鳥です機会を見つけてまた観察しに行きたいです。

撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3
現像ソフト:Adobe Lightroom
コスタリカ旅行の手配:さくらツーリスト
観察時期:2023年3月



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