(photo & text Izumi)
アンカラナ国立公園(Ankarana National Park)
アンカラナ国立公園はマダガスカル北部に位置する国立公園です。北部の都市ディエゴ・スアレスからから南に100キロのところにあります。これまで紹介したレッドツィンギーやアンバー山国立公園と一緒に旅行するのがおすすめです。アンカラナ国立公園は石灰岩に覆われていて、植生的にも地形的にも独特な進化を遂げています。今回私たちは、鋭い棘が連なったような地形「ツィンギー」までハイキングしました。
入園
アンカラナ国立公園の入り口に着きました。右奥の小屋でガイドと待ち合わせしました。アンカラナ国立公園はガイド同伴でないと、公園内を歩くことができません。公園の入場料もここで支払います。ここから森の入り口まで少し車で走ります。
ハイキング開始
車を降りてハイキング開始!初めは乾燥した赤土の大地を歩きます。この場所は日陰がないのですごく暑いです。
10分ほど歩くと森の中に入ります。森の中は比較的涼しいです。早速、キツネザルの仲間が出迎えてくれました。
カンムリキツネザル(Eulemur coronatus)のオス。顔の周りに茶色の毛が生えており、冠をかぶっているように見えることからこの名が付きました。
こちらはサンフォードキツネザル(Eulemur sanfordi)のオス。人間がハイキングコースを歩くと、警戒しているのか、興味を持っているのか、一定の距離まで近づいてきてこちらの様子を伺っていました。
鍾乳洞と化石
谷の方へ歩いていくと、突然大きな穴が現れました。石灰岩を雨水が削って作った鍾乳洞です。
想像していたよりずっと大きかったです。雨季の大雨の日にはこの穴が全て水で満たされ、いま私が立っているところも川になるらしく、現在進行形で進化している鍾乳洞です。
地球の何万年もの歴史のうち、私たち人間が見れるのはほんの少しです。歴史の層の上を歩いていると思うと感慨深いです。
石灰岩質なので化石もありました。
ツィンギーに到着
1時間ちょっとほど歩いてついにツィンギーに到着しました!
ここのツィンギーは鋭いとげとげというよりは、断崖絶壁が並んでいるような感じです。この地形も長い年月をかけて雨水が石灰岩を削ってできました。私が立っているところを境に、手前の黒い岩と奥の白いツィンギーの岩にきっぱり地質が分かれています。コントラストがきれいですね。
見渡す限りのツィンギー。崩れやすい地形だからなのかあまり大きな木は生えておらず、奥まで見渡せます。
おわりに
ハイキングの途中に様々な生き物に会いました。石灰岩質ということもあり特に植物が面白かったです。また次回以降の記事で紹介しますね!ちなみに写真はツィンギーの近くに生えていたビカクシダ(コウモリラン)。
撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3, SIGMA 24-70mm F2.8
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:ARICS TOURS 黒川さん
観察時期:2024年1月
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