(photo & text Izumi)
トカゲモドキを探して沖縄島へ
沖縄島に行ってきました。
今回の目的のひとつはトカゲモドキです。
トカゲモドキはトカゲ亜目トカゲモドキ科の独特な生き物です。主に地表を歩いて生活するため、手足には爪が発達しています。また、まぶたがあるので目を閉じることができます。目が大きく、体もどこかゴツゴツした感じがあり、恐竜のような雰囲気を漂わせています。
沖縄島には、北部にヤンバルトカゲモドキ、南部にクロイワトカゲモドキが生息しています。以前はまとめてクロイワトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae)とされていましたが、2024年に北部の個体群がヤンバルトカゲモドキ(Goniurosaurus nebulozonatus)として新種記載されました。
ヤンバルトカゲモドキ(Goniurosaurus nebulozonatus)
沖縄島北部、やんばるの森で出会いました。
夜の森を歩いていると、落ち葉の上にいました。気温低めだったせいか、ライトを当ててもほとんど動きません。全体的に落ち着いた色で、背中の模様はぼんやりしています。
ヤンバルトカゲモドキは、胴の中央に走る縦のラインがはっきり出ないことが多く、横帯との境目もややにじんだように見えるのが特徴です。学名の nebulozonatus も「ぼやけた横帯を持つ」という意味だそうです。

背中を見るとこんな感じ。後述するクロイワトカゲモドキの背中と比べて、線が不明瞭です。

尻尾は再生尾でした。再生尾とは一度切り落とした後に生えてくる尻尾のことです。尻尾の付け根に横線が入っています。この線を境に体の模様と尻尾の模様が変化しています。再生尾ではない完全な尻尾の場合、模様が連続しています。

クロイワトカゲモドキ(Goniurosaurus kuroiwae)
こちらは沖縄島南部で出会いました。
北部の個体と比べると、背中の模様がはっきりしています。首のあたりから尾の付け根にかけて、オレンジ色の線が通っています。明瞭であることは変わりませんが、個体によっては途中で線が途切れているものもいます。
クロイワトカゲモドキは、沖縄島の名護市以南に生息します。分布の境界では交雑した個体もいるようです。南部は石灰岩の地形が多く、やんばるの森とはまた違った雰囲気があります。岩や土の隙間を好むのは、ヤンバルトカゲモドキもクロイワトカゲモドキも一緒です。
まずこちらは若い個体。背中の線が途切れることなく尻尾の付け根まで繋がっています。

別の個体。全体的に色が薄めの子。再生尾ではない、オリジナルな尻尾の持ち主でした。

この日は暖かかったためか、カメラを向けると走り去って行きました。躍動感ある写真を撮ることができました。

南北の森を旅して
沖縄島に生息する2種類のトカゲモドキを見ることができました。どちらも沖縄県の天然記念物であり、国内希少野生動植物種として保護されています。観察する時は、触らず、捕まえず、足元に気をつけながら静かに見るのがよさそうです。
琉球列島には、現生種7種と絶滅種1種のトカゲモドキが記載されています。他の種類もぜひ観察したいです。筆者は八重山に旅行に行くことが多かったのですが、今回の旅で本島の森にすっかり魅了されてしまいました。関空から那覇空港へはアクセスが良いので、また機会を見つけて訪問します!
撮影機材:Sony α7 IV, SIGMA 24-70mm F2.8
現像ソフト:Adobe Lightroom
観察時期:2026年4月

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