コスタリカのコンドル

(photo & text Izumi)

コスタリカの鳥、続いてはコンドル編です。コンドル目コンドル科に属する鳥が全部で4種類コスタリカにいます。そのうちの2種類(クロコンドルとトキイロコンドル)を見ることができました。コンドルは動物や魚の死肉を食べて暮らします。鳥の世界のスカベンジャーです。(スカベンジャー:死肉を食ベる生き物のこと。例えば、海底に横たわったクジラの死体を食べるグソクムシや、森で死んだシカを食べるクマもスカベンジャーです)スカベンジャーは海や森のお掃除屋さんとして生態系に大事な役割を果たしています。

コンドルを見に行くには?

クロコンドルはいたるところにいるようでした。今回の旅行中、海岸でも市街地でもネイチャーロッジ周辺でも見ました。一方のトキイロコンドルはそこそこ珍しいようです。今回そんなトキイロコンドルにであうために、Boca Tapada にある Laguna del Lagarto Lodge を訪れました。ここはバードウォッチャーに人気のロッジです。鳥を観察するための様々な仕掛けが用意されています。トキイロコンドルの観察小屋でコンドルが来るのを待ちます。運が良ければ豚肉めがけて飛来するそうです。


クロコンドル Black Vulture

初めに飛んできたのはクロコンドルでした。クロコンドルはコスタリカ全土で見られる鳥です。日本で言うカラス的なポジションです。海岸で打ち上げられた魚を食べていたり、人間の捨てたごみをあさっていた姿を見ました。コンドルの仲間は顔や頭に毛がありません。死肉が羽毛について病気になるのを防ぐためです。


トキイロコンドル King Vulture

日が昇って気温があがったころにトキイロコンドルが現れました。翼を広げると2mにもなる大型のコンドルです。他のクロコンドルを追いやって、豚肉めがけて降りてくる姿は圧巻です。成長に5年、寿命約30年です。真珠のような白く輝く虹彩に目力を感じます。

餌をある程度食べると胸の部分が膨らんできます(下写真)。これは食べたものを貯蔵するための素嚢(そのう)です。死肉があるときにたくさん食べて蓄えるという立派な生存戦略です。

嘴のの上にはオレンジ色の肉垂があります。どうしてこんなに色鮮やかなのか、なんのためについているのでしょうか。

コスタリカには、コンドルに限らず野鳥を観察しやすい施設がたくさんあります。また他の記事で紹介しようと思います。

撮影機材

撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:さくらツーリスト
観察時期:2023年3月



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