コスタリカのオオハシ

(photo & text Izumi)

コスタリカで見た生き物、今回はオオハシです。コスタリカのオオハシ科は全部で6種いて、2種がオオハシ、4種がチュウハシです。大きくて色鮮やかな嘴を持ち、目がまん丸で、動きも非常にゆっくり、観光客のアイドル的存在です。コスタリカの野鳥図鑑の表紙にもなっています。「The Birds of Costa Rica」はコスタリカの鳥を調べるのにおすすめです。


ニショクキムネオオハシ(Yellow-throated Toucan)

体長56cm。コスタリカで最も大型のオオハシです。嘴の上部が黄色、下部の根本が茶色で先端にかけて黒くなります。嘴を触ったことはありませんが、軽量な嘴らしいです。低地に生息しており、カリブ海側と太平洋側南部で見られます。オオハシを含むキツツキ目の鳥たちは、趾(あしゆび)が前に2本、後ろに2本あります。これを対趾足と呼びますが、ようするに枝をつかみやすい構造になっています。バランスのとりずらい体をしていても、この足のおかげで木に上手にとまることができます。他の鳥と違って、木にお尻をつけて座ったり、お腹をつけてリラックスしていたのが印象的でした。

こちらは営巣中のニショクキムネオオハシ。木のかなり高いところの穴を巣に使っていました。嘴がかけてしまっています。治るのでしょうか?


サンショクキムネオオハシ(Keel-billed Toucan)

先ほどのニショクキムネオオハシと比べると若干小さいオオハシです。嘴の色は3色というよりは5色に見えます。黄、緑、オレンジ、青、赤色。コスタリカのオオハシは鳥の卵などを食べる肉食性ですが、写真はバナナを食べに来たサンショクキムネオオハシです。中米ベリーズの国鳥です。

2種類のオオハシが並ぶと、サンショクキムネオオハシの方がほっそりして見えますね。

観察場所はトキイロコンドルを観察したロッジと同じです。朝ごはんを食べながら鳥を観察できるようになっています。次から次へといろんな種類の鳥がやってくるので、全然ごはんを食べている時間がありませんでした。


ムナフチュウハシ(Collared Aracari)

こちらはカリブ海側で見たムナフチュウハシです。体長41cmとオオハシと比べると小さい種類です。背中が黒、お腹が黄色、嘴上部が白っぽい感じの色あいです。写真は朝日に照らされている状態なので、全体的に黒っぽくワルモノのように見えてしまいます。嘴の上下境界付近の模様がのこぎり状で面白いです。目も黄色い部分と黒目がはっきりしていてかっこいいですね。


キバシミドリチュウハシ(Northern-Emerald Toucanet)

体長約30cm。コスタリカのチュウハシの中で最小のチュウハシです。ケツァールを探しに行った際に、雲霧林の近くの森で見ました。茂った森の高いところにいましたので、うまく撮れませんでした。アボカドの仲間の実を食べているようでした。


撮影機材

オオハシはコスタリカの鳥の中でも観察が容易で、ロッジでのんびり見ることができます。動きものんびりなのでとても癒されます。コスタリカに行った際はぜひ見てみてください!

撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:さくらツーリスト
観察時期:2023年3月

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