コスタリカのカワセミ

(photo & text Izumi)

コスタリカの生き物、今回はカワセミです。カワセミ科の仲間は世界に約90種、日本に7種、コスタリカに6種類います。カワセミ科は大きく分けて、カワセミ (river kingfisher)、ヤマセミ (tree kingfisher)、ショウビン (water kingfisher) の仲間に分かれます。日本でよく見る青い鳥がいわゆるカワセミで、細く長い嘴が特徴です。コスタリカにいるのはいずれもヤマセミの仲間で、カワセミと比べると嘴がやや太いです。魚を食べるのはカワセミと一緒です。

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オオミドリヤマセミ(Amazon Kingfisher)

コスタリカで普通にみられるヤマセミです。体長28cm。低地の川や池、湖に行けば大体います。コスタリカのヤマセミに共通して言えることですが、お腹がオレンジ色なのがオス、お腹がオレンジ色でない(またはオレンジに白色が混ざる)のがメスです。オオミドリカワセミはオスメスの区別が分かりやすいです。オオミドリヤマセミは見晴らしの良いところにとまっていることが多かったです。

こちらがオス。お腹がオレンジ色。コスタリカで撮った写真の中で最も気に入っている一枚。

こちらがメス。お腹が白色です。


ミドリヤマセミ(Green Kingfisher)

こちらも普通にみられるヤマセミです。日本でカワセミといえばちょっと珍しい生き物のイメージですが、こちらでは水辺があれば大抵います。体長18cm。標高1200m以下の低地に暮らします。①大きさ ②風切り羽の白い斑点の有無 で容易にオオミドリカワセミと見分けられます。

ミドリヤマセミのオス。


コミドリヤマセミ(American Pigmy Kingfisher)

体長13cm。コスタリカで最も小さく、お人形みたいなかわいいヤマセミです。湿地帯の森やマングローブに生息しており、どこでも見れるというわけではありません。珍しいヤマセミです。1週間コスタリカに滞在して1回だけしか遭遇しませんでした。お腹はオレンジ色ですが、お尻の周囲が白くなっています。日陰を好むこともあり、出会った子も藪から出てくることはありませんでした。船から撮影したのですが、船長さんの上手な操船のおかげで、藪の隙間から撮影できました。

コミドリヤマセミのオス。


番外編:アオマユハチクイモドキ(Turquoise-browed Motmot)

カワセミ科の姉妹群(姉妹群:系統樹において最も近い分類群)にハチクイモドキ科があります。コスタリカには6種類いますが、その中でも最も奇抜かつ彩色が豊かなのがアオマユハチクイモドキです。みての通り、眉のような羽毛が青白色、銅色~抹茶色~コバルトブルー色の胴体と2本の長く伸びた尾羽が特徴の大変美しい鳥です。コスタリカの隣国ニカラグア、エルサルバドルの国鳥でもあります。太平洋側の乾燥した森に生息しているため、もし出会うことができれば観察しやすい種です。2本尾羽が見えるように撮れれば良かったのですが、ちょうど枝が被った写真になってしまいました。


撮影機材

改めてカワセミの写真を見返すと、またカワセミの写真を撮りたくなってきました。今年は日本のカワセミ、ショウビンの仲間も撮影しに行こうかなと思います。鳥にしては頭が大きく、いわゆる幼児体型に見えるところもかわいいですね。

撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:さくらツーリスト
観察時期:2023年3月

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