(photo & text Izumi)
コスタリカの生き物、続いては猛禽類です。猛禽類とは獲物を自ら捕食する肉食の鳥の仲間で、主に昼に活動するタカ目・コンドル目、主に夜に活動するフクロウ目、が含まれます。とてもよいガイドさんに案内していただけたので、旅行中、たくさんの猛禽類を見ることができました。2回シリーズで紹介します。今回はタカです。
マングローブノスリ(Common Black-Hawk)
タカ目タカ科。名前の通りマングローブといった海沿いに生息するノスリ。Great Black-Hawkという非常に模様が似た種もいますが、嘴周りの色と尾羽の白い線で見分けるのが簡単です。尾羽の白い線が横に1本ならCommon Black-Hawk、2本ならGreat Black Hawkです。主食はカニです。
ミサゴノスリ(Black-collared Hawk)
タカ目タカ科。どうしてこのような名前になってしまったのでしょうか。ミサゴなの?ノスリなの?どっち? 茶色の体に対して頭が白くよく目立ちます。風切り羽は黒色。写真はカリブ海側の湿地にて。体の割に頭が小さく見えてかわいいです。
こちらはガー釣りの最中に見た若鳥。頭の白さの中に黒い点模様があること、体の茶色差が薄いため、成鳥と見分けがつきます。
シロノスリ(White Hawk)
タカ目タカ科。コスタリカで全身が白いタカは本種のみ。全長56cm。コスタリカの鳥図鑑には、飛び出してくるトカゲや昆虫を食べるためにサルの群れについていくと書いてありますが、今回の旅ではその様子は見れませんでした。雲霧林近くの道路を歩いていた時に、道沿いの木にいました。この後、ローカルガイドがシロノスリの横を通った際は全く逃げませんでしたが、私が近づくとすぐに逃げてしまいました。やはりタカの仲間は賢く、人を見分けられるようです。
朝霧とシロノスリ。絵になります。
カンムリカラカラ(Crested Caracara)
ハヤブサ目ハヤブサ科。日本でおなじみのいわゆるハヤブサを Falcon といい, 中央~南アメリカに生息する地上性の仲間を Caracara と呼びます。Falcon が高度な空中戦を繰り広げるのに対して、Caracara は地上性の猛禽類で、地上のヘビ、トカゲ、ネズミといった小動物やその死肉を食べます。カンムリカラカラは体長約60cmに成長し、他の大型のタカと比べても引けをとりません。Falcon が比較的小さい猛禽類なので、Caracara がハヤブサ科と聞いて驚くでしょう。
撮影機材
次回は猛禽類・後半、フクロウ編です。お楽しみに!
ちなみにコンドルは以前の記事に書きました。ご覧ください。
撮影機材:Sony α7 IV, FE 200-600mm F5.6-6.3
現像ソフト:Adobe Lightroom
旅の手配:さくらツーリスト
観察時期:2023年3月
コメント