(photo & text Izumi)
3D プリンターでエギを制作中の Izumi です。
今回は 3D プリンターエギの組み立て Tips です! 初めてエギを組み立ててみて、品質を安定させるのが難しいなと感じました。品質が悪いと、エギの動きが悪くなったり、浸水したりします。自宅でもできる改善ポイント、組み立て方法を伝授します。
3Dプリンターでエギを作る
使っている 3D プリンターは Adventurer 5M Pro です。3D モデルについては前回の記事を見てね。
組み立て治具
エギを貼りあわせたり、反りを直したりするのに治具を作りました。エギを左右から挟み込む構造になってます。治具はエギの外形状にピッタリ合わせています。エギがずれることはありません。また右半分の治具から2本のピンが生えていて、左右の治具がずれないように位置決めします。上下に2か所へこみを作っています。ここに輪ゴムをかけることで、左右からエギを締め付けることができます。使い方は後述します。
この治具を使うことで、
- 正確な位置合わせ
- 接着剤塗布時のエギの水平置き
- 接着中養生中の保持
- アニール中の保持
ができるようになりました。
アニール作業
Adventurer 5M Pro は主に PLA と ABS プラスチックを印刷できますが、どちらかというと ABS の方がしなやかさがあり、岩にあてても壊れなさそうなので ABS で作ってます。ただ ABS は印刷時の温度が高いという欠点があります。プリント後、常温に戻ると若干反りが発生します。
その反りを修正するのが「アニール」です。
ABS のガラス転移温度はだいたい80 ~ 110 ℃くらいです。この温度になると ABS の分子が動ける状態になり、反りを作っている内部応力が解放されます。作った組み立て治具にエギを挟み、輪ゴムを3か所巻いて熱湯につけましょう。エギが十分温まったら治具ごと取り出して、常温で冷やします。常温に戻るまで輪ゴムを取り外さないことが大事です。
常温に戻ったら、治具を取り外し水分をふき取ります。
接着・組み立て作業
ここからはいよいよ組み立てと貼りあわせ作業です。
まず組み立て治具を置きます。

次にエギの半身をセットします。

アイが乗る位置に軽く接着剤を塗ります。ここは、柔らかめでよく伸びるスーパーXを使用しました。ウェイトボールが入る穴にも軽くつけます。金属のウェイトボールが穴の中で自由に動くと、ルアーが強い衝撃を受けた際に、金属のウェイトボールが ABS を破壊する可能性があります。柔らかい接着剤なので、ウェイトボールを止めるだけでなくクッションとしての役割も果たします。

ウェイトボールとアイを乗せます。(写真はブログ用でアイは乗ってません。すみません)

エギの断面に接着剤を塗布します。ABS の表面を溶かす系の接着剤を使用しました。ここはケチらずたっぷり塗りましょう。この接着剤が甘いと浸水しやすくなります。また接着剤が揮発する前に貼りあわせる必要があるので、塗布したら急いで、エギの残りの半身を乗せましょう。
溶かす系の接着剤を選んだ理由は、ルアーの重さが変化しないからです。他の接着剤だと、接着剤の重さがルアーにのるので、塗布量でルアーのウェイトバランスが変わります。

組み立て治具の反対側もかぶせます。

輪ゴムを三か所つけたら、ウェイトボールが上に来るように置いて硬化を待ちます。横向きに置くとウェイトボールが左右に偏ってしまうので、この向きがいいと思います。1 時間もすれば硬化します。

コーティング
エギの貼りあわせが終わったら、アイシールを貼ります。アイシールはバスデイさんのを使いました。釣具屋さんや手芸屋さん百円ショップで売っているものでもOKです。
セルロースセメントにどぶ漬けしてコーティングしました。アイのところに百均のクリップを通してつるし、乾燥させます。つるす治具は、柱部分を 3D プリンターで作りました。梁の部分はホームセンターで買ってきた金属の丸棒です。

次回は?
作りたいエギにピッタリな組み立て治具を作ることで、品質を安定させて組み立てることができました。3D CAD 上で設計することで、エギ形状からエギにピッタリあった治具を作ることができました。削り出しハンドメイドより、試行錯誤が簡単な 3D の良さがでたかなと思います。
次回はカンナの取り付け方法について説明します。お楽しみに!
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